ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)のことで、
企業経営の観点をこの三つに置いていることが企業価値として評価される。
従来から企業に対してCSR(企業の社会的責任 corporate social responsibility)が求めれれてきましたが、ここにきて更に発展させてESGが企業価値として求めれてきています。
経済産業省も「SDGs/ESG投資研究会」を設置し報告書を公表しています。
経済産業省SDGs/ESG投資研究会報告書は同省のホームページからダウンロードできますが、経済産業省から転写し下記からもダウンロードでます。ご利用ください。
下記は経済産業省ホームページから転写
https://www.meti.go.jp/press/2019/06/20190628007/20190628007.html
2019年6月28日
昨今、企業においてSDGs(※1)をいかにして企業経営に取り込み、ESG投資(※2)を呼び込んでいくかは、持続的な企業価値の向上の観点から重要な課題です。
経済産業省では、昨年11月に「SDGs経営/ESG投資研究会」を立ち上げ、日本を代表する大企業・ベンチャー企業のCEO、投資家、大学の長に加え、国際機関の長らの参加も得ながら、6回にわたり議論を深めてきました。本日、研究会での議論の成果として、「SDGs経営/ESG投資研究会報告書」を取りまとめましたので、お知らせします。
1.背景
2006年に国連が責任投資原則(※3)を定めて以降、持続可能性を重視するESG投資は急速な拡大を見せています。そのような中、2015年の国連サミットにおいて、グローバルな社会課題を解決し持続可能な世界を実現するための国際目標であるSDGsが採択されました。
今や世界中の企業がSDGsを経営の中に取り込むことでESG投資を呼び込もうと力を注いでおり、日本においても、SDGsと経営を結び付けることで企業価値を高めるべく先鋭的な取組を進めている大企業・ベンチャー企業も多くみられます。
政府においても、このような流れを踏まえ、SDGs推進本部(本部長:内閣総理大臣)において、「SDGsアクションプラン」(2018年~2019年)の柱として「SDGs経営推進イニシアティブ」を打ち出し、企業の経営戦略等へのSDGsの組込みを推進することとしています。
2. SDGs経営/ESG投資研究会
経済産業省では、このような流れを受け、昨年11月に「SDGs経営/ESG投資研究会」を立ち上げ、日本を代表する大企業・ベンチャー企業のCEO、投資家、大学の長を委員とし、国際機関の長らの参加も得ながら、6回にわたり議論を深めてきました。政府として、幅広いステークホルダーのトップの参加を得ながら、SDGs経営とESG投資について議論をするのは、初めての試みであり、新たな産官学の対話の在り方を示すものです。
具体的には、国内外のSDGs経営の成功事例に焦点を当てつつ、いかにして企業がSDGsを経営に取り込んでいくか、また、投資家はどのような視座でそれを評価するのかなどについて、多岐にわたり、かつ、掘り下げた議論を行ってきました。
3. 本報告書の内容と政策提言の概要
本報告書においては、研究会での議論をもとに、第一章では、SDGsが企業や投資家等のステークホルダーにとってどのような意味を持つのかについて整理し、第二章では、「SDGs経営」を実践するために企業や投資家等が意識すべきポイントをまとめています(この第一章・第二章は、「SDGs経営ガイド」を補足するものです。)。
第三章では、「政策提言」として、研究会の議論を通じて見えてきた6つの課題(①国際的なメッセージの発信/②長期視点の企業経営の推進/③投資家による長期投資の促進/④SDGsを通じた新市場の開拓/⑤国際的なルールメイキング/⑥科学的・論理的な評価の浸透)を示し、これらを克服するための方策を提言しています。
【 政策提言の概要】
1. 国際的なメッセージの発信
1.1 「SDGs経営ガイド」の策定と発信(G20等の国際会合や多様なイベントでの発信/国内外の関係機関と連携した発信)
1.2 ”Data Free Flow with Trust (DFFT)”
2. 長期視点の企業経営の推進
2.1 イノベーション「協創」に向けた取組(イノベーション経営の推進/新たな産学官連携に向けて/長期のリスクマネー供給の拡大)
2.2人材投資、健康経営・ダイバーシティ経営の推進
2.3 「非連続」を生む長期的な研究開発投資の推進
2.4 戦略的な情報開示(SDGs経営と長期ビジョン/「価値協創ガイダンス」の更なる普及拡大)
3. 投資家による長期投資の促進
3.1 「アクティブ・ファンドマネージャー宣言」の浸透・拡大
3.2 ESG投資のパフォーマンスの検証・整理等
3.3 長期投資を促す市場構造への見直し
4. SDGsを通じた新市場の開拓(サポートの可能性を検討/アジア・アフリカ市場の開拓推進施策とも連携)
5. 国際的なルールメイキング
5.1 国際的な投資関連動向の調査・分析とインプット
5.2 「価値協創ガイダンス」フレームワークの国際展開
6. 科学的・論理的な評価の浸透
6.1 科学的・論理的な評価の徹底と浸透
6.2 投資家・評価機関の手法の分析・整理
6.3 国際標準づくりに向けた対応
(添付資料)
- 別添1 SDGs経営ガイド
- 別添2 SDGs経営/ESG投資研究会 議事要旨(第1回~第6回)
- 別添3 SDGs経営/ESG投資研究会 各委員プレゼン資料
- 別添4 関連ヒアリングの概要等(海外企業・投資家・評価機関)
- 別添5 価値協創ガイダンス及びSDGsに関するアンケート調査結果
(※1)SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals):持続可能な世界を実現するための国際目標。
(※2)ESG投資:財務情報だけではなく、企業の環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)に関する取組も考慮した投資。
(※3)責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment):機関投資家の意思決定プロセスにESG課題を組み込み、受益者のために長期的な投資成果を向上させることを目標とした原則。
関連資料
別添1(SDGs経営ガイド)
別添2・3(SDGs経営/ESG投資研究会の各回のページ)
別添4 関連ヒアリングの概要等(海外企業・投資家・評価機関)
別添5 価値協創ガイダンス及びSDGsに関するアンケート調査結果
関連リンク
- 「SDGs経営ガイド」を取りまとめました(経済産業省HP)
- 「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス」を策定しました(経済産業省HP)
- 企業と投資家の対話のための「価値協創ガイダンス」(価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス-ESG・非財務情報と無形資産投資-)
- SDGs推進本部(首相官邸HP)
担当
以下省略